アンブレラの決定版?

傘トレは設置が早い

C-PLUS アンブレックス

傘トレとはアンブレラにトレぺを張り付けて光を柔らかくする手法です。柔らかい光を安価に現場で得られる手段として、よく使われました。ここで紹介するような、専用機材が無かった時代はアシスタントがトレぺを切って付けていました。少し手間と熟練を要し、アシスタント泣かせの作業でした。

今は2種類の方法(機材)で簡単に傘トレと同じようなライティングが実現します。

写真は国内メーカー、コメットストロボ(業務用ストロボ最大手)のC-PLUS アンブレックスという製品です。なお製造は中国のようです。アンブレラの内面は銀反射です。

まずアンブレラに直付けタイプ

NEEWERの傘トレ型アンブレラ

トレぺの代わりのディフューズ用の布をアンブレラに直接取り付けたタイプです。

NEEWERの写真機材は、国内メーカー品と比較して、驚くような金額で販売されています。傘トレ型アンブレラも例外ではなく低価格です。入門用に最適でしょう。

アンブレラの内面は銀反射です。

後付けタイプ

普通のアンブレラに後から布を被せる方法もあります。写真の白い布の部分を後付けするわけです。
コメットのアンブレックスやNEEWERの傘トレ型アンブレラとの違いは、コメット、NEEWERの製品は、アンブレラの内側が銀反射です。後付けタイプは、内側が白いアンブレラに付けることが出来ます。
わずかですが光の質(柔らかさ)が違います。(アンブレックスなど銀反射の方が固い)
なお、後付けタイプの方は、作業としては一手間かかかるので、設置作業は傘トレ型アンブレラの方が、すばやくできます。

管理人の感覚としては、普通のアンブレラ(白反射)に後付けタイプアンブレラ用ディフューザーの組み合わせが光質的には好みです。
とにかく素早く設置・撤収が必要な出張撮影ならアンブレックスという選択になるでしょう。

念のため、関連製品としてボックスアンブレラ トランスルーセントタイプという物があります。傘の外側に光を出す製品です。
トランスルーセントアンブレラの光のロスがなくなり広範囲に光を回すときには使えるでしょう。

もう一つアンブレラ ソフトボックスがありこれはアンブレラ方式のソフトボックスの中に光源(ストロボ)を入れるものです。上下に発光面を傾けるのが苦手です。
ブーム等が要ります。

傘トレタイプアンブレラの欠点

アンブレラ単体だけで使うより、かなり柔らかい光を簡単に得られる利点がありますが、万能ではありません。

タイトルに「アンブレラの決定版?」としたのは、一部の被写体に対しては、ハイライトの映り込みがあまりキレイではありません。
具体的には、テカる料理(生卵の表面)・白い皿・光物と言われる金属製品などです。このような被写体は、天トレや大きなディフューザーを使い、ライティングを工夫するか、ソフトボックスを使う方が良い結果を得られます。なおトランスルーセント(透過タイプ)アンブレラは少し違った光になります。機会があれば投稿したいと思います。

その他の欠点としては、色温度の低下(色がわずかに暖色系になる)と光量が下がります。