モノブロックストロボの基礎知識
モノブロック=一体式という意味で電源部と発光部がひとつになったストロボです。デジタルカメラが一般的になった今、商品撮影用照明機材の本命とも言える機材です。
特徴は、ジェネレータータイプ(電源部と発光部が別の物)に比べ軽量でコンパクトです。(電源部と発光部を合わせて比較した場合)
ケーブルも1本(ヘッド接続ケーブル)が不要ですから取り回しが楽です。ただし多灯を使う場合、それぞれにACコードがいります。
モデリングランプ(光の当たり方を見るライト)は必ず付いてます。(1機種付いていない機種が存在)
欠点は、一回発光させてから次の発光ができる時間をチャージタイムといいいますが、この時間がジェネーレータータイプに比べ、少し遅いものが大半です。
また冷却用のファンが内蔵されていない機種は、数10発以上の連続発光に制限があります。(クリップオンストロボと同じで加熱する)
出力的には、300Ws、 400Wsの機種が、よく売れており、150Ws~600Ws、それ以上の物もあります。
金額的には、300Wsの国内メーカーの製品の場合(本体のみ)が7万円程度からです。
中国製の物も多数出回っており150Wsで1万円以下というものもあります。(
使い勝手、そのものはジェネレータータイプとあまり変わりません。接続ケーブルが無く、小型の分だけ少し楽といったところです。カメラマンから教えてもらったり、YouTubeや当サイトなどで勉強すれば使えるようになると思います。書籍も出ています。
中国製モノブロックストロボについて
クリップオンストロボ・フラッシュは、元々、中国で沢山生産されていました。当然製造技術は流出します(ナショナルストロボ等)さらに日本のニッシンストロボは香港の資本の傘下に入っています。モノブロックストロボも欧州のメーカーが中国で生産を行い技術移転が行われ、中国の会社も着々と技術力を付けてきて侮れない存在になってきました。
特にGodox社は製品をどんどん送り出してきて、クリップオンストロボはプロも使うようになってきています。リチウムイオン電池を使うACが要らないタイプはこのメーカーの独擅場です。やや価格が高いのが目に付きます。
普通のモノブロックストロボは、本体サイズが日本のメーカーの物と比較して1.5倍ほど大きくクリップオンストロボほどは売れてません。基本性能的にはには問題なく、無線同調の機能などは日本のメーカーの物よりかなり進んでます。
中国製モノブロックもう一つの利点
価格が国内メーカーと比べて4分の1~5分の1という価格的な利点に加え、もう一つ大きな利点があります。電源分離型の発光部もモノブロックタイプのストロボもアクセサリー類を取り付けるマウントと呼ばれる部分があります。この部分は各メーカー規格が異なっており互換性がありません。自社製品を使わせるための戦略です。
中国にはボーエンズ社製のストロボが最初に入ったため一種の標準規格のようになりました。
中国製モノブロックの多くがボーエンズマウントを採用しています。
多種多様でしかも価格が安いボーエンズマウント対応のアクセサリーが全て使えます。
ストロボメーカー純正アクセサリーの同等品(機能的に)が10分の1の価格で販売されているような例もあります。
これが大きなメリットです。
無線シンクロのシステムが発達している
日本の国内メーカーのストロボは、無線でシンクロ(同調)発光させるシステムは赤外線を使う物が主流でした。電波法で制限が掛かっていたため、電波の出力を強くするのに、及び腰だったようです。中国には制約がなく後発でもありドンドン新規格・新機能を取り入れ発売し、今や無線シンクロシステムは中国製の方がはるかに上回っています。
キャッチフレーズにもあるように電波法もクリアした(技適マーク付き)製品が多くなってきました。(ストロボ本体に信号の受信機能がある)
なおモノブロックストロボ本体に受信機能があれば、受信器はいりません。(セットでしか売ってない)