クリップオンストロボでの商品撮影

写真のような外付けストロボを、クリップオンストロボといいます。カメラの上部にあるホットシューという取り付け部に付けて使うフラッシュです。平成の中頃までグリップタイプという物もありましたが製造中止になりました。
カメラメーカ純正のクリップオンストロボはカメラに内蔵されている露出計と連動してオートで光量などを変えるTTL撮影が出来るのが大きな利点です。
このTTL機能は便利ですが、商品撮影という目的では使わないと思ってください。(マニュアル撮影)
グリップタイプに光量面で負けていたクリップオンストロボも進化してガイドナンバーで60という明るい機種も珍しくありません。ガイドナンバーとW数については別に記述します。

下記に大まかなメリットとデメリットを記述します。

メリット

  • 写真撮影の基本、太陽光に近い波長分布で色がきれい(わずかな調整で誰でも使える)
  • 蛍光灯・LEDなど定常光ライトに比較して数倍~数十倍明るい、(瞬間光なので)
  • 中国製ではあるが、多機能、高機能製品がドンドン発売されている
  • 価格が安く、メーカー純正品の半分~4分の1の価格でシステムを組める
  • 光をコントロールする周辺機材が安価で豊富に存在する

デメリット

  • 瞬間発光なのでテスト撮影しないとライティングがわからない
  • スマホや低価格帯のコンデジには接続できない
  • カメラとストロボを離して同調させる方法が沢山あり理解に手間取る
  • 周辺機材が豊富ではあるが、セレクト(選び方)使い方が分かりにくい
  • 照明システムの組み方を間違うと思わぬ高額になる。

2020年、クリップオンストロボの現状

カメラメーカ純正のクリップオンストロボで商品撮影のシステムを組む必要性はほとんどありません。(管理人の個人的意見)
プロカメラマンも中国製クリップオンストロボを使いはじめています。その中心となるのがGodoxというメーカーの物です。どうしても予算がない場合を除き、このメーカーの物で問題ないと考えます。
写真の機種はTT600という機種で単三電池4本を使います。フル発光(最大光量)で200回以上使えます。同じ光量でリチウムイオン電池を使うGodox Ving V860IIという機種もあります。
一回発光して充電完了になる時間が気になるような撮影(ファッション・スポーツ)をする場合選択してもよいと思います。コストは倍以上になります。

オールマイティな機種が出てきた。ライティング」に有利な、丸い発光部を持ち、リチウムイオン電池を使うV1という機種が出てきました。
特に気になる機能はモデリングランプが内臓されたことです。2WのLEDですからかなり暗いライトでしょう。また常時点けておいて使うものではない(シャッターで自動OFF)それでも確認用、オートフォーカス用として十分役立つ機能です。
TTL機能も優秀と言う声が多く、商品撮影だけでなく色んな撮影でも使いたい方にはおすすめです。各カメラメーカー別に製品がありますのでご注意ください。

厳密にはクリップオンストロボではないのですが、リチウムイオン電池を使う超小型モノブロックタイプのストロボとでも言うストロボが出てきました。出力が200Wもあり、AC電源が要らないので取り回しが楽です。またブラケットなど周辺機器が充実しておりプロカメラマンの要求に答えることができます。
機能を考えると安いのですが、本体だけで38,000円です。ネットショップの商品撮影という観点からは、かなり大量の撮影をしないとペイしないと思います。