背景紙について(小物~全身撮影)

背景紙の大きさと種類

写真用として販売されている、背景紙=バックグランドペーパーは数メーカーあります。

壁紙などの流用は除き、輸入品で国産はありません。(色付き模造紙など小さいサイズは流通している)

まずスーペリアバックペーパーが一番ポピュラーでしょう。

元々、昌栄商会という会社が全国に営業所、代理店を置き販売していました。このため写真館、コマーシャルスタジオ問わず、広く使われています。今は株式会社スーペリア&Mが日本総販売元です。

次がセットペーパーという背景紙です。

プロ用撮影機材、特にコマーシャル関連の機材を取り扱う「銀一」が、アメリカから輸入しているのがセットペーパーです。

その次がサベージバックグラウンドペーパーです。

プロ用撮影機材の専門商社「TAKE」が取り扱っています。

最後にBDバックグランドペーパー、

撮影特殊機材を扱う、アナミ海外株式会社の取り扱いです。

撮影用背景紙は、この4メーカーの物であれば大丈夫です。中国産のまがい物に注意してください。

基本的な大きさ(例スーペリア)

標準サイズBPS-2711(幅2.72×11m巻き)

このサイズが各ブランドとも基本サイズです。人物(全身)が撮れる撮影スタジオはこのサイズを(最低幅として)設計されています。数名の家族写真から、少し動きのあるファッション撮影まで使えます。半身写真なども当然使えます。
幅2.72mで×5.5m巻きの製品もあります。

スーぺリア背景紙 2.72X5.5m スーパーホワイト

設置には専用機材がお勧めです。ただし専用機材でも突っ張り棒タイプの機材は地震で倒れる恐れがあります。(固定アクセサリーあります。)ホームセンターにある家庭用突っ張り棒で代用はあまりお勧めしません。
この他、3.5m幅15m巻き=BPS-3515とか30m巻きのBPS-3530の幅広タイプも販売されています。(色数が少ない)

BPS-1800(幅1.75×2.7m)


このサイズは、昔から販売されており、人物撮影(半身~七分身)が、撮れるのでよく流通してました。カメラ量販店にも在庫があることがあります。半身のトルソー(マネキン)や中型商品撮影などに向いたサイズです。ただし、長さがあまりないので床に引いての撮影は背の低いトルソーでないと無理です。
BPS-1800(幅1.75×2.7mは販売中止になったようです。(2022年秋現在で少し在庫が物流在庫が残っている程度)

BPS-1805(幅1.75×5m巻き)

入手可能なスーペリアの製品ではBPS-1805(幅1.75×5m巻き)でしょう

人物全身を撮るなら、SAVAGE サベージバックグラウンドペーパー [No.01 スーパーホワイト 2.0×5.5m]がお勧めです。スーペリアと、わずか25cmの差ですが全身写真がなんとか撮影可能です。(2023年春、ヨドバシ・ドット・コムで入手可能です)

半身トルソーや70cm~80cm角くらいの大きさの商品、設置場所により、BPS-1500 ( 幅1.5×2.7m巻き)でも良いでしょう。

ハーフサイズ BPS-1311(幅1.35×11m巻き)BPS-1305(幅1.35×5m巻き)

2.7mの横幅を、半分にしたものです。半身のトルソー(マネキン)撮影などに向いたサイズです。人物半身撮影や、小型の商品撮影もできるサイズです。人物全身には少し横幅が不足です。

このほか各種の横幅、長さ(巻き)で販売されています。撮影場所、背景用機材に応じて選択してください。なお幅・長さにより色数が限られます。

小物撮影オンリーなら、小幅サイズの背景紙もあります。(こちらも色数に注意)
BPM-0515 背景紙 55cmx15m
BPM-0955 背景紙 0.9×5.5m

クリップは必需品

長巻のロール紙を使う場合う、クリップは必需品です。クリップを使わないで設置すると、思わぬ拍子にドンドン紙が垂れ下がります。ひどい場合、しわがより何メートルも捨てることになります。

幅がせまいロール紙はバネの強い洗濯バサミで代用可能です。100均で調達ください。
写真のようなクリップはホームセンターでも販売されています。数多く購入するとアマゾンの方が安くつきます。

白色にも種類がある

色見本帳 環境により見え方がちがいます。

色に関して、28スノーと93スーパーホワイトの2種類の選び方のポイントです。28スノーの反射率は87.8%少し黄色味のある暖かい白で人物撮影向きです。93スーパーホワイトの反射率は89.5%青味の残る真っ白です。切り抜きなどはこちらでしょう。

全ての色が販売されているのは標準サイズBPS-2711(幅2.72×11m巻き)だけです。
他の幅は、販売されていない場合と、品切れがありえます。

幅の選び方は、セットした背景から少し前に被写体を置くことを計算にいれて決めなければいけません。(レンズの焦点距離でも違う)手を広げたりする人物全身撮影は2.72m幅が最適とお考えください。
また背景紙をセットする高さもかなり余裕を持って設置する必要があります。カメラを設置する距離やモデルの立ち位置により変化します。身長1.7mのモデルの場合、天井高さ2.4mほどは要ります。最高高さ2mの背景装置では使えません。一般住宅での撮影は天(頭の上の)スペースが取れないためほとんど合成処理します。切り抜き処理だと

スーペリア背景紙一覧

商品記号幅×長さ備考
BPM-051555cmx15m株スーペリアショウエイ企画などに問い合わせを
BPM-09550.9×5.5mBPM-0955 0.9×5.5m
BPM-1301.35×1.8mBPM-130 1.35×1.8m
BPS-13051.35×5.5mBPS-1305 1.35×5.5m
BPS-13111.35x11mBPS-1311 1.35x11m
BPS-15001.5×2.7mBPS-1500 1.5×2.7m
BPS-18001.75×2.7mBPS-1800 1.75×2.7m
BPS-18051.8×5.5mBPS-1805 1.8×5.5m
BPS-27052.72×5.5mBPS-2705 2.72×5.5m
BPS-27112.72x11mBPS-2711 2.72x11m
リンクはアマゾンに飛びます

体験的Tips

幅2.72mの背景紙は紙管に巻き付けたロール状で流通してます。販売会社により送料がかかる場合があるので注意してください。
それと設置予定場所に搬入可能かどうか確認しておいた方が良いでしょう。階段・天井などが、つかえて入れられない場合があります。(個人宅には配送しないことが多い)
また車で持ち運びを考えておられる場合、普通乗用車でも積めない車種があります。(軽でも入る車種あり)2.72mを2.6mとかに切ってくれる仕組みがあり1カット1,000円程度です。

背景紙は消耗品です。汚れたり皺が入ったりしたら切って新しい部分を使うのが当たり前です。汚れ皺などに注意しながら次々にきれいな部分にして行きましょう。購入稟議書は消耗品の項目で