撮影用背景紙について(グラデーションペーパー他)
背景(紙類)にはもっと種類がある
商品撮影の背景で一番有名なのが、グラデーションペーパーでしょう。通称グラペといいます。
撮影に適した、特殊な印刷インクで作られたものです。フィルムでもデジタルでも発色がきれいです。
色がなだらかに変化してますので商品撮の品位が上がるため、プロカメラマンもよく使っています。
ちなみに、数十年前まだグラペが無かったころは、ライティングで表現してました。手間がかかりアシスタント泣かせの作業でした。
このグラペは、トランプ等で見かけるプラスチックコーテイングした素材で出来ています。そのため少しぐらい水気があっても紙のように破れてしまうことはありません。(かすかにシミが付くことはあります)なお、わずかな汚れは消しゴムで取れます。
商品的には堀内カラー(HCL) という会社が扱っているのが有名です。大きさは下記3種で色は8種類です。
- グラペB-0(1,560×1,100ミリ)
- グラペB-1(1,100×800ミリ)
- グラペB-2(800×580ミリ)
購入するときは、必ず撮影するもの(商品)より、かなり大きいサイズの物を選んでください。(撮影する商品のサイズがグラペの短辺の半分程度以上がお勧め)
HCLの他にもプロ機材ドットコムや背景紙の大手スーペリアが扱っているイメージカラーの物が販売されています。さらにメーカー不明で中国製の物があるようですがあまりプロは使ってません。購入するなら堀内カラーかイメージカラーの物が無難でしょう。
ポリ塩化ビニルコーティング背景紙
ここ数年前から、片面にポリ塩化ビニルコーティングしたPVC背景紙がアマゾンなどで販売されています。片面が光沢、片面が半光沢のようです。濡れても破れない、拭けば汚れが取れやすいなどの利点があります。しかし静電気によるゴミの付着や巻き癖が強すぎるなどの欠点があるようです。価格が比較的安価なので色が気に入れば数枚持っていても良いでしょう。特に白は静電気によるホコリが目立たないので1枚あると便利でしょう。(商品に当たりはずれがあるので口コミなどに注意)
グラペのグラペの自作は止めておいたほうがよい
インクジェットプリンターでグラペを自作できないかという質問があります。
「出来ないことは無いけど止めておいたほうがよい」が管理人の結論です。理由は以下の3つです。
1、高品位のプリンターでないと、きれいなグラデーションが出ない。(トーンジャンプという縞が出やすい、裏技があるけど手間がかかる)
2、作れるサイズがA4サイズ、大きくてA3サイズまで。(指輪~スマホなど小さなものしか撮れない)
3、制作に手間がかかり、かなり高いものになる。(インクをたくさん使い、紙代を含めると費用がかかる)