定常光ライトの電球数

写真はLINCO社の定常光ライトセットです。緑の丸の部分が電球ソケットで4灯付けられます。
一般的な間違い・勘違いは、電球が4灯も付けられるのだから必ず明るいと思うことです。

電球の選び方を間違うと、2灯(電球二つ)より暗くなります。つまりは電球数が多ければ必ず明るいわけではありません。電球により4灯よりも1灯の方が明るいことさえあります。

米国LINCO社製 撮影照明セット 全米プロカメラマン御用達 4灯ライトソケット 三脚スタンド ソフトボックス 5500k Ra90

電球を4つ購入する場合、写真のように2個セットを購入する例です。2個セット×2が間違いではありません。問題は価格につられてW数が少ない物・暗いものを購入しがちです。ちなみに写真の
60W相当2個入りは3,300円ぐらいで40W相当2個入りは2個3,000円ぐらいです。

結論を言うと40W相当2個入りを2セットつまり4灯よりも60W相当2個入りを使った2灯の方が明るいのです。感覚的には40W×4=160W 60W×2=120Wで160Wの方が明るいと思うでしょう。これが大きな間違いです。
複雑な理論は別として、同じ明るさのランプ2灯を並べて点灯した場合、同じ距離の明るさは、2倍ではなく約√2倍つまり約1.4倍にしかなりません。(完全な点光源ではなく灯具の内面反射などがあるので「逆二乗の法則」は完全に当てはめることができないため数値は大体=約ということになります。)

パナソニックプレミアXのLED球40W相当の電球の全光束は485ルーメンです。60W相当のLED電球の全光束は810ルーメンです。
40W相当球が4灯の明るさは
2灯で485×約1.4倍=約679ルーメンです。さらに4灯にすると679ルーメンが2セットのため679×約1.4倍=約951ルーメンです。

一方60W相当2灯の明るさは
810×約1.4倍=約1134ルーメンです。念のため4灯にすると1134×約1.4倍=1588ルーメンになります。

40W相当のLED電球4灯より60W相当2灯の方が少し明るく、60W相当4灯にすると40W4灯のよりかなりく明るく感ずると思います。

なるべく明るい電球を使う方が良い

多灯の定常光ライトに使うには、なるべく明るい電球(蛍光灯球やLED球)がお勧めです。価格的に1500円のW数の低い(暗い)電球を4つ購入して6,000円出費するより5,000円で明るい電球一つ買う方が明るく、使いやすいと言えます。カメラの絞り、シャッター速度とも少しでも明るい電球の方が写真のクオリティー、撮影の自由度が上がります。上の写真のパナソニックプレミアXのLED球は演色性が高くきれいな見え方をするのが特徴の製品です。残念ながら100Wタイプはまだ発売されていません。2020年春