シンクロコードと端子

カメラとストロボを離して撮る必需品

大型ストロボ用シンクロコード

ストロボとシャッターを同調させるのに最もポピュラーなのはホットシューでしょう。カメラに詳しくない人でもカメラの上にクリップオンストロボを付けて発光させているのはお判りでしょう。

カメラからストロボを離して発光させる方法は?と聞かれて分からない方もいると思います。

昭和の時代からコード(電線)で同調させるのが当たり前でした。そのコードをシンクロコードと呼びます。

シンクロコード(端子)も規格がいくつか存在する

まずは、接続端子の形状、規格から行きます。カメラ(一眼レフ・ミラーレス一眼)に写真のようなフラッシュ端子が付いていたらまず問題ありません。ただ高級機でない付いていないメーカーが多いのが現状です。ホットシューアダプターのことは別に書くとして
ストロボ側にも同じ端子があれば簡単です。
一般的なオスオスタイプのシンクロコードが使えます。

シンクロコードは5m程度の長さまでが販売されています。大型ストロボメーカーには10mコードを出しているところもあります。普通に使うには2~3mが無難でしょう。

ニコンでは、カメラシンクロ端子部にネジを切った端子と両端スクリューロックコードを用意しています。抜け落ち防止に役立ちます。なおネジのない端子でも使えます。
ストロボ側(クリップオンストロボなど)にネジ付きシンクロターミナルはあまり見たことがありません。片方だけネジ付きで十分でしょう。

延長コードや分岐アダプターもあります。

オスオスタイプのシンクロコードが一般的と書きましたが、接手のように延長するオス・メスタイプのコードが販売されています。


また複数のストロボを同時に発光させるため、ACのテーブルタップのように同調信号を分岐するアダプターもあります。(単純に分岐させるだけでなくダイオードなどを挟んで安定性を増加させている)

プラグタイプの端子

ジェネレータ型の大型ストロボ、モノブロックストロボの場合、フォーンジャックφ6.3というオーディオに使われる形のプラグで接続します。(除くコメットCXタイプ)
クリップオンストロボや一部のモノブロックストロボは3.5mmプラグで接続するものもあります。(3.5mmをフォーンに変換するアダプターをセットにしている場合もある)

Tips
シンクロコード全般に言えますが、コードの抜き差しをする時は必ず電源を切って接続してください。特に大型ストロボの中にはフォーンジャックを抜き差しする時、必ず発光する製品もあります。(主力が大の時=大光量の設定だと、音も大きく周囲の人まで、かなりビックリします)

国産ストロボのシンクロコード

大型ストロボ=国内メーカーのシンクロコードは独特の仕様を持っています。最大手コメットはCXタイプという途中で繋ぐタイプのシンクロコードがあり、ジェネレータに差し込む端子は3本のピンがある形です。フォーンジャックタイプはCRタイプと言います。
モノブロックはCRタイプです。
それぞれシンクロコード先のみ、元のみだけでも販売されています。(混同しないよう注意)


サンスターストロボ(文具や歯磨きとは関係ありません)カメラ側シンクロ端子とフォーンジャックが真っ赤です。
プロペットは、普通のフォーンジャックタイプです。

歴史あるシンクロコードにも欠点がある

コメットシンクロコード2本と先のみ5本

長く使われてきた、シンクロコードにも欠点があります。
まず端子の接触不良です。カメラ側のメスタイプ端子は比較的丈夫ですが、オスタイプの端子は変形などで信号が流れない(接触不良)を起こすことが多々あります。
次はコードの断線です。コードそのものが切れるのではなく、中で切れて信号が流れない状態になります。経年劣化・スパイラルタイプを無理に引っ張ったとか、コードを機材で傷つけた等の原因です。そのため予備を多めにどうしても用意しておかなければならなりません。

シンクロコードそのものの欠点ではありませんが、カメラ側とストロボ側の回線の極正が逆だったり電圧が違ったりで一度だけしか同調しない不具合があります。参考株式会社エツミ

長くて細いコードが足元を這っていると、どうしても引っ掛けてしまうことがあります。
シンクロコードが外れるだけなら良いですが、機材を倒す。被写体を壊すなどのトラブルになりかねません。特に複数人で作業する時などが危険です。

Tips
シンクロコード・ACコードは、撮影作業で通路になるところは必ず、養生テープで留めましょう。(両端を軽く留めるのではなく、完全に覆う方がおすすめ)

無線シンクロに移行するかも

ストロボ同調は、シンクロコードしか使わない中高年カメラマンは管理人の周りにもいます。
その反対で、60歳代カメラマンでも無線シンクロで仕事をしている方もいます。一度マスター(理解・使ったら)したら手放せないと言ってます。

管理人の個人的予想では、今後ますます無線シンクロが普及して行くと思います。中国産ストロボや無線シンクロ機器が技適に対応しだしたこともあり、後ろめたさなく使える用になりました。電波法で縛られていた国内メーカーもやがて対応してきました。(OEMだと思いますけど)