ソーシャルディスタンスよりワーキングディスタンス

ワーキングディスタンスとは

新型コロナウイルス対策で「ソーシャルディスタンス」という言葉が多くの人が口にするようになりました。カメラマンにはソーシャルディスタンスよりワーキングディスタンスという言葉の方が馴染みがあります。意味はレンズの先端から被写体までの距離のことです。

元々は接写の時の、レンズ先端部から被写体までの距離を問題にするときの用語です。
写真のような指輪撮影では、ワーキングディスタンスが10cm以下のことが多々ありえます。
ライティングや映り込み処理に困る状況が生まれます。

撮像素子と被写体の距離=撮影距離とは考え方が違います。

この(レンズ先端部から被写体まで)距離が接写の場合どうしても短くなり、照明機材が置きにくかったりカメラ・カメラマンの影が写りこんだりします。そのためワーキングディスタンスをキッチリとらなければいけません。つまり作業空間とでも言った方が分かりやすいかもしれません。マクロレンズに100mmとかの望遠マクロがあるのはそのためです。

スマホは特にワーキングディスタンスを意識するべき

小物の接写する時、デジカメよりスマホで撮影する時に注意してください。
スマホ搭載カメラのレンズは広角レンズです。「近寄って大きく写しましょう」は間違いではありませんが、広角ではかなり近づかないと大きく写せません。そのため照明機器の前までスマホを持っていきスマホの影が被写体にかかっている写真が時々見受けられます。(自分で撮った小物、ネイルチップなどの大きさの商品)
少し離れて撮って後加工、わずかにズームを使う(デジタルズームなので控えめに)トリプルレンズなら望遠に切り替えるなどの方法でワーキングディスタンスを確保できます。